« ほぼ日からの手紙 | トップページ | ひさびさにiTunesStoreでお買い物 »

2007.02.05

朧の森に棲む鬼

070204_1131

大阪松竹座へ「朧の森に棲む鬼」を見にいってきました。
新感線の派手な舞台を一度は見てみたいと思っていたので楽しみにしてました。
こんなド派手なアクション時代劇を見るのは初めてでとにかく興奮しまくりで3時間以上だったのに全く飽きませんでした。
主人公ライが森に棲むオボロたちと契約し自分の命と引き換えに手に入れたものは自分の舌と同じように動く剣。
二本の舌を使ってあらゆる嘘を駆使してやがて一国の王にまで上りつめていくんだけど…という話。
どの役者さんも存在感があって「すごいもん見ちゃったなー」というのが正直な感想。

<染五郎さん>
最初ライが剣に操られているかように振り回す動きがスゴイ!そして徐々に剣と一体化していく動きに変化していく様は圧巻。
そしてとにかく、美しい。
嘘を巧みに操ってどんどんのし上がっていくという役なので流れるように次から次へと言葉が出てきて本当にセリフが多い!
染五郎さんの飛び六方が見られるとは思ってなかったので眼福です。
成り上がっていくたびにどんどん変わる衣装も素敵。
中にはほんのワンシーンのみの衣装もあって贅沢!

<阿部サダヲさん>
笑いの部分がすごく多くてきっと脚本家さんがあて書きしたんだろうな。
殺陣も染五郎さんの剣さばきと違ってとにかく勢いがあって常にぴょんぴょんと飛び跳ねてました。
後半はある条件がつくことで難易度がぐっと上がってる中での殺陣なんだけどこれもすごい。
大人計画ではおなじみという飛び蹴りもナマで初めて見ました。
相手が女性でも容赦なし。
ソロで歌うシーンも一昔前のアイドルぽい振り付けがばっちり決まってました。
そしてダメなだけじゃなくて最後の最後にめちゃくちゃかっこよかった!

<古田新太さん>
テレビではコミカルな役がほとんどだけど舞台の古田さんはかっこいいらしい、と聞いててそれが本当だと肌で実感しました。
もうすっかりファンになっちゃいました。殺陣もすごく様になってて。
ときどき顔で笑わせるところもいい。

<秋山菜津子さん>
女性陣でいちばんかっこよかったのがこの人。
国を守る四天王の一人で染五郎さん演じるライに夫(この人も四天王のひとりだった)を殺されてしまうツナという人物。
「凛」という言葉がぴったりの高潔さと美しさを兼ね備えた人。
すぐ殴っちゃうドSなところも面白くて。

<高田聖子さん>
ツナとは正反対のキャラクターで国王の愛人、シキブ。
嫉妬深くて人のものをすぐ横取りしちゃいたくなるような人。
妻ではなくいつまでも女でいたい!と叫ぶシーンが印象的。
「つまようじの"つま"ってどういう意味か知ってる?」「恋愛筋肉ぱっつんぱっつんで!」とかまくしたててとにかく圧巻。
染五郎さん演じるライにオトされて組み敷かれるシーンは白い肌がめっちゃエロい。

<田山涼成さん>
国王イチノオオキミの役なのですが白塗りでマロ言葉なので知らないと「只野仁」に出ているあの田山さんて気づかないかも。
シキブといちゃいちゃしててちょっとバカっぽいのですがシキブがもう自分のほうを向いていないと知りつつそれでも彼女がいとしくて最後には毒を飲んじゃうとことはほんとうにせつなくて。

びっくりしたのは、
とにかくセットが豪華、衣装が豪華。
雨が降るし、水がザーザー滝のように流れるし。
開演前は爆音でヘビメタ。
歌舞伎小屋の構造を活かして(東京では新橋演舞場でした)
せり上がりや花道もふんだんに使われてました。
効果音もたくさん使われていて、
刀のカキーン、シャキーンといった音、人を斬っちゃうときの音、殴るときのドスッという音、決めポーズのときの拍子木の音などがタイミングばっちりで鳴ってるのが格好いいし気持ちがいい。

今回の席が1階の両側の壁際に一列斜めに椅子が並んでいてその舞台に向かって右側の列の5番目だったのでだいたい通常の最前列から数えて7~8列目くらいのかなりいい位置。
これは通常「桟敷席」と呼ばれる場所ですが通常の1等席と同じ値段。
なんでこんな席が取れたのか自分でもわかりません(笑)
そのため舞台を斜めから見なくてはいけないのですが、花道は体ををひねらずに端から端まで見られるんです。
あと客席後方から舞台に向かって「検非違使特捜隊」の歌を歌いながら歩いてくる阿部サダヲさんをものすごい至近距離で見られたのもラッキー。

一緒に行った妹とふたりで「また行きたいね」という話に。
次回公演は夏か…
(「犬顔家の一族の陰謀」というすごいタイトル。クドカンも出るそうです)

|

« ほぼ日からの手紙 | トップページ | ひさびさにiTunesStoreでお買い物 »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 朧の森に棲む鬼:

« ほぼ日からの手紙 | トップページ | ひさびさにiTunesStoreでお買い物 »