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2007.08.04

犬島時間+大原美術館

直島よりも近い場所にあるアートな島へお出かけしてきました。

イベントの名前は犬島時間。
http://inujimajikan.blog92.fc2.com/

岡山市にある唯一の有人島、犬島。
かつて銅精錬所が栄えていた頃(明治~大正)は人口も多かった
らしいのですが閉鎖後は空き家と廃墟ばかりになり
現在は約70名が住んでいるとのこと。
そんな島に岡山在住のアーティストさんが魅せられて
アートイベントを開催するようになり今回で4回目だそうです。

クルマで運転すること約1時間半弱。
本当に海に近づいているのか疑いたくなるような山道を
走り続けて到着寸前になってようやく見えた瀬戸内海の景色は
ちょっと感動もの。
駐車場は既に満車だったけど好意ですみっこに停めさせてもらい
犬島行きの船着場へ。
出発の時間が近づくとびっくりするくらいの人人人。
犬島時間を見に行く人だけでなく、キャンプや海水浴に行く家族も多数。
あまりにも人数が多いので急遽2往復することになり出発時間より
かなり早い時間に1便目が出発。
近いとは聞いていたけど10分足らずで正面に精錬所跡の煙突が見え。

犬島の船着場に到着するとバイオリン演奏のお出迎えが。
このイベントのために作曲したのだとか。
エリアマップを受け取るとバイオリニストがこっちへおいでとばかりに
演奏しながら歩き出し、とことこついていく。

そしてチケット売り場がある旧郵便局の建物へ到着。

旧郵便局は室内に作家さんがいると話しかけてみたり。
小さな色の重なったツブツブが袋に入っててなんだろう?と思ったら
そばに作家さんがいたので教えてもらい。
シルクスクリーンで細かいドットを刷ってどんどん色を重ねていくと
そんな風になっちゃうんだとか。
犬島でとれたセミの抜け殻にそのツブツブを丁寧に貼り付けた作品が
この周辺あちこちに設置されてるから探してみてねとのこと。

また葉っぱや石にきれいな色で染めた糸を巻きつけた作品の作家さんに
製作途中に壊れたりしないんですかと聞くと葉っぱと茎のつなぎ目は
ちょっと壊れやすいですね、なんて教えてもらったり。

映像作品の場所ではたまたま来ていた主演の女性がすぐ横にいたり。

すぐそばの作品が購入できる通称「白い家」にて妖怪イヌジマに遭遇。
不気味だけど見るうちにかわいく思えるのがなんともなんとも。
作品はどれも犬島で取れた素材を使用していて、
犬島の黒い砂と呼ばれる製錬所で銅を取ったあとのカスを使ったものも。
その黒い砂をガラスに混ぜると意外なことにキレイな緑色になるそうで
そのガラスを使ったペンダントを購入。
あとどの作品が当たるかわからないガチャガチャにもチャレンジ。
お目当ての妖怪イヌジマストラップは当たらなかったけれど
黒い砂を使ったキャンドルをもらえたので満足満足。

ここから先はひたすら小さな山の中を汗をかきかき歩き回りました。
普段は完全なるインドア派だしかなりの暑さで大変だったけど
面白そうなものを一つも見逃してなるものかという好奇心があれば
なんとかなるもんです。

銅製錬所跡の大きなレンガの煙突は通る人みな撮影していましたね。
昔は規制がゆるくて不法侵入も難しくなかったらしいですが今は完全に
閉鎖されて入ることはできないのだとか。
かつて侵入を試みた人の撮影した写真がありますが
廃墟マニアにはたまらない風景がたくさんあるのでこちらをどーぞ。
http://www7a.biglobe.ne.jp/~mizutohotaru/inujima.htm

次に少年自然の家に設置された作品を見に行くと、
そこは廃校になった犬島小学校の跡地でした。
昔そのままの教室の様子を大切に保存した部屋や、
児童たちが作った「わたしたちの犬島」という地図を見るとなんとなく
感傷的になったり。
ここには宿泊施設もあり、今は遊びに来た子どもたちの声が聞こえてきます。

島の各所に点在する作品を見に行くための道筋だけでなく
寄り道しまくっていろいろ歩いたけど廃墟になった空き家の多いこと。
そして捨てられた車もあちこちに。いらなくなったクルマを島から運び出す費用を考えるとやっぱり捨てちゃうんだろうなあ。長年放置されたせいで植物に侵食されてる様子がちょっとすごいです。
特に花(デイジーかな??)に侵食されたトラックは島にきたら見ておくべき必見スポットかな。
歩いているとどこか昔の遠い場所に迷い込んだ気持ちに一瞬おそわれるけど道端に貼られた参院選の姫と虎のポスターが現実を思い出させてくれますね。
(ここまで来て貼ってるのか!)

ほんとうは夕方まで帰らないつもりだったけど思いのほか体力を消耗したのと大体のところは回れたので昼過ぎの便で犬島を離れることに。
帰りもやっぱりバイオリン演奏のお見送りが。
来年もまた来ようかなあ。また写真を追加しときます。

意外と早く帰宅することができたので、夕方からは大原美術館へ。
花七夕祭の期間中なので美観地区はたくさんの七夕飾り。
500円払って美術館内へ。
「拝啓ピカソ様」というかつて大原美術館で行われたピカソ展の資料展示が。
昔の写真に映ったあの青年は今何歳なんだろ…

向かいの有隣荘は児島虎次郎デザインの絵が入った赤いうちわを購入して
入館するシステム。ゆかたを着てればタダだけど落ち着いた赤色のうちわが素敵なので買ったほうがお得かも。
今回は2階には上がれないし入れる場所がかなり制限されてたけど庭から見えるライトアップされた美術館がいいね。

日が落ちてからは竹筒の中に入ったキャンドルが川沿いにずらりと並べられいい雰囲気に。
美術館正面の橋のうえに設置された不思議な形の七夕飾りがアーティストさんが作ったものなのかな。

やがて倉敷天領太鼓の演奏が始まり小太鼓と笛は動く船の上で演奏するという粋な演出も。
毎年やってるのに全然知らなかったけど行ってみてよかったな。

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